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1,000億円の超巨大ビジネス!フィリピンの男たちを熱狂させる「闘鶏」の魅力とは。

フィリピンでもっとも庶民的な娯楽として楽しまれているのが、軍鶏同士を闘わせる「闘鶏」だ。およそ1,000億円規模のビッグビジネスとして連日、闘鶏の様子はフィリピン全土でテレビ中継もされている。

日本をはじめ、他のアジアの国でも闘鶏は行われるが、とりわけフィリピンの闘鶏熱は群を抜いている。その理由はスペイン統治時代から、闘鶏が男たちの勇気の象徴と考えられてきたからではと、フィリピン人経済学者のLarry Henaresは動画のなかでインタビューに答えている。

Cock Fighting in 18th century Bristol by John Latimer

それゆえか、フィリピン人でも闘鶏に熱気を入れるのは男たち。動画でもお分かりの通り、闘鶏場には女性の姿はほとんど見当たらない。彼らが熱狂するもうひとつの理由、それは闘鶏が賭博として認められているからだ。

ルールは至極簡単。人々は、闘い合う軍鶏のどちらかに賭けるわけだが、勝敗によって掛け金の移動を行うのは仲介人の仕事。闘鶏場には熱気に溢れた男たちでごった返しているというのに、これで混乱が起きないというのが不思議なくらい。

Exchange Money Conversion to Foreign Currency

戦いが始まると、軍鶏たちは互いに牽制しあいながら距離を縮めていく。やがて飛び上がりくちばしで、爪で軀と軀をぶつけ合う。だが、これだけではない。
世界でもっとも激しいスタイルといわれるフィリピンの闘法は、屈強に鍛え上げられた軍鶏の左足に、鋭く研いだ刃を装着させて斬り合う、まさにデスマッチの様相。
勝敗が決した後は、もはや立つことができないほどに傷ついた軍鶏の姿。敗者はそのまま絶命することもある。

実際フィリピン全土、約2,500の闘鶏場では、わずか1年の間におよそ3,000万羽の軍鶏が命を落としているという。

General view of the 'palenque'

もちろん、闘鶏農家も勝つための鶏調教に金も努力も惜しまない。闘うことを義務づけられ品種改良された軍鶏たちは、26ヘクタールもの広大な敷地で放し飼いにされている。調教はというと、まさにボクシング選手さながらのスパーリング。もちろん、ここでは刃は装着していないものの、真剣勝負で闘いに備えるという。

軍鶏たちの評判が農家の評価にそのまま繋がる。良い評判を得ることができれば、軍鶏を高値で売ることも可能だそう。

よほどフィリピンに旅慣れた方でない限り、こうした現地の闘鶏の人気ぶりを知ることもないだろう。軍鶏を代理にした男同士の勇気とプライドを賭けた闘いが、今日も熱狂の真ん中で行われている。

Top photo by bagsgroove

Reference: Youtube


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